
プログラミングで転職したい!ハローワーク(公共職業安定所)の「職業訓練校」で勉強しようかな..
職業訓練校を上手に利用すれば、無料でプログラミングが学べ、エンジニア・プログラマーになることができます。
無料で学べるけど、ちゃんと就職できるのか不安。。。実際の職業訓練校のプログラミング学習の評判や事例ってどうなのか気になりますよね?

この記事では職業訓練校出身、職業訓練校講師も務めたことのある私がリアルなお話をします
- 職業訓練校って何?どんなことが学べるの?
- 職業訓練でプログラミングを学ぶメリット&デメリット
- 職業訓練校でプログラミングを学んだ人のその後(筆者含める)
- 早く転職したいなら民間スクールがオススメ

神守 由理子/フロントエンドエンジニア
職業訓練校とは?

職業訓練校は年間30万人以上の求職者に利用されています。
職業訓練はハローワーク(公共職業安定所)が提供しているので、スキルの習得だけではなく、新しい転職先が見つかるまでサポートも行ってくれます。
職業訓練の種類は3種類あります。
種類 | 対象者 | 受講料 |
---|---|---|
離職者訓練・求職者支援訓練 | ハローワークの求職者が対象 | 無料 |
在職者訓練 | 在職中の会社員の方でも受講可能 | 有料 |
学卒者訓練 | 中学、高校卒業者が対象 | 有料 |
一般的に職業訓練は、離職者訓練・求職者支援訓練 を指し、ハロートレーニングと呼ばれています。
ハロートレーニングは公共職業訓練(最長2年)と求職者支援訓練(2か月~6か月)があります。
- 公共職業訓練(失業保険を受給している)
- 求職者支援訓練(失業保険を受給できない、あるいは受給期間を満了した人)
求職者支援訓練でも、給付金の支給(訓練受講手当月10万円)を受けることができ、手厚い金銭的な支援を国から受けながら受講することができます。
職業訓練校にあるプログラミング系の主な訓練コース
職業訓練校で学べる言語は主に以下のような感じです。
- スマートフォンアプリケーションプログラマー養成(Java言語)科
- WEBアプリケーションプログラマー養成科
- ソフトウェアプログラマー養成(Python言語)科
- ネットワークエンジニア科
- Webクリエイター養成科 など
プログラミング未経験の方は、Web制作コース がオススメです。
理由は、一番学習の難易度が低いから です。
プログラミング未経験で、いきなりPythonやJavaを始めるのはハードルが高いです。授業についていけず、わけのわからないまま授業が終わってしまう可能性もあります。
結局転職に役に立たなかったなんて話もよく聞きます。
オススメのWeb制作コースで学べること
Webエンジニアやデザイナーの求人需要はかなりあります。リモートワークしやすくフリーランスとしても独立しやすい職業です。

Web制作コースには「Webクリエイター養成科」「Webデザイン科」などがあります。習得できるスキルは以下の通りです。
- HTML
- CSS
- JavaScript
- PHP
- Adobe Illustrator
- Adobe Photoshop
受講後は、Web制作会社や広告代理店、事業会社のWebエンジニア、デザイナーとして転職する方もたくさんいます。
職業訓練でプログラミングを学ぶメリット&デメリット
職業訓練校で学ぶメリットは 受講料が無料 だということ。さらに 条件が合えば国から支援 を受けることができます。
職業訓練でプログラミングを学ぶデメリット
失業認定日の手続きが免除される
通常、失業保険を受給するには、毎月1回ほど失業認定日にハローワークで手続きをしなければなりません。
公共職業訓練を受講すると、ハローワークに通わなくても失業保険を受給できます。
「職業訓練を受けている=就職に前向きな意思がある」とみなされるため免除されるのです。
失業保険をもらえない人でも受講手当をもらえることもある
失業保険をもらえない人が求職者支援訓練を受ける場合、職業訓練受講給付金として「月10万円+通所手当+寄宿手当」をもらえます(条件つき)。

訓練中の失業者は国から手厚くサポートされます。
職業訓練でプログラミングを学ぶデメリット
実務経験がないと、プログラミング業界への転職率は低い
求人サービスなどを見ると分かると思いますが、実務経験ゼロのエンジニア・プログラマーの転職はかなり厳しいです。
私が卒業したときも、プログラマーとしてまともに就職できた未経験の人は私も含め、ほぼいませんでした。

職業訓練校で発表している就職率は一見高そうに見えても、実際はコンビニ店員や携帯販売の営業だったり、まったく別業種なんてこともあります。
最初の就職先がたいていブラック企業

職業訓練校には民間の委託業者も含まれます。
委託の職業訓練校の運営を継続するためには就職率が重要となってきます。しかも雇用企業側に雇用保険があることが条件となります。
なので委託の職業校側はハローワークの求人を中心に訓練生をサポートします。
ハローワークの求人は無料で使えるので、常に人材不足で退職率が高く、お金に余裕がないブラック企業が求人を出していることが多いです。
もちろん、ハローワークの求人の中にも大企業やホワイト企業の求人もありますが、民間の転職サービスに比べるとブラック企業の比率が高い です。
民間プログラミングスクールと比べると授業やサポートが低品質
職業訓練校では講師が職業訓練校で就職できなかった生徒さんや、すでに定年したエンジニアが講師を努めていることも少なくありません。
現場経験も乏しかったり、知識も古かったりと現場で役立つスキルが身につかない可能性があります。
一方、民間プログラミングスクールでは講師が現役エンジニアだったり、プログラミング力のつくコースを時間をかけて開発していることも多く、学べる内容の質が高い です。
授業とは別に転職サポートのためのカウンセラーがついたり、転職できない場合は授業料返金なども行っているスクールもあります。
職業訓練校と民間プログラミングスクールの 転職成功率は天と地ほどの差 があります。
職業訓練校でプログラミングを学んだ人のその後(筆者含める)
私も含め職業訓練でプログラミングを学んだ人の事例を軽くご紹介します。
30歳過ぎでフロントエンドエンジニア(筆者)
Webプログラマー養成講座を卒業。卒業後、プログラマーの転職先はなくネットショップに就職。経験を積み、数年後にまともなWeb制作会社に就職できるようになった。
ブラック企業を経てSEに
Webクリエイター養成講座を受講。職業訓練校から紹介された就職先がとんでもないブラック企業。残業に追われ、さんざんな目にあった結果退職。現在はシステム会社に入社。
家族の引っ越しでリモート勤務
Webクリエイター養成講座を受講後、ネットショップで制作業務を行う。家族と引っ越し後も仕事をリモートで続けている。
私の周りの生徒さんは最初の転職では圧倒的にブラック企業が多く、八割くらいが挫折して会社を辞めます。
中には会社がブラックすぎて精神が病んだ人もいました。

あこがれのプログラマーになった結果、心を病んで入院。本末転倒ですよね。。。
就職できたらまだいい方です。職業訓練校卒で未経験プログラマーをまともに採用してくれる会社はほぼありません。
早く転職したいなら民間プログラミングスクールを断然オススメ

短期間で確実にエンジニアとして転職したいという方は、民間プログラミングスクールが絶対いいと断言 します。

民間プログラミングスクール、職業訓練校、いずれにしてもその後の何十年も人生を左右する学習期間です。
いきなり民間プログラミングスクールに申し込むのは怖いですよね?
そんな方はまずは 無料体験 がオススメです。体験授業で ご自身がプログラミングそのものが性に合っているか 確認もできます。
民間プログラミングスクール、職業訓練校いずれも、プログラミングが性に合ってないと受講中は苦痛でしかありません。
また、事前に 授業内容や費用などを相談 するのもオススメです。どのプログラミングスクールも個別相談を実施しています。
無料体験やカウンセリングができるプログラミングスクール
このようなこまやかなケアは職業訓練校にはありません。ぜひ無料体験やカウンセリングを利用して憧れのプログラマーに近づきましょう。