FAQ構造化データでクリック率上がるの?【検証実験】してみた

FAQ構造化データでクリック率上がるの?【検証実験】してみた

Web解析構造化データ

最近巷(ちまた)で、FAQの構造化データ(FAQPage構造化データ)を設置するとクリック率が上がることがSEO界隈で話題になっています。

FAQPage構造化データが設置されているWebページは検索するとこんな感じで表示され、確かに目立ちます。

FAQの構造化データ

FAQPage構造化データはクリック率が 120%アップ したウェブサイトもあるとかで、SEOにはかなり有用なパーツ だとか。

ブログ運営者であれば、クリック率の伸びは悩みのタネ。。。

こんな美味しい話飛びつきたくなりますよね?

かみーゆ
かみーゆ

本当〜〜〜?そんな簡単にクリック率が上がるんかいのう。

そこで本当にクリック率が上がるのか、その他どんな影響があるのかを当ブログで以下のように検証してみました!!

項目詳細
検証期間1ヶ月(2月)
対象記事優良記事
もともと自然検索からの流入数のある記事
改善余地のある記事
クリック率3%以下、検索上位20位までに入る月間100インプレッション以上ある記事

※FAQPage構造化データが反映されるまでの期間は含みません。

この記事を書いた人

かみーゆ/フロントエンドエンジニア

資金ゼロからフィリピンで起業した海外ノマドエンジニア。IT業界10年以上でテクニカルディレクター(技術責任者)・エンジニア講師・ブリッジSEを経てLenzTechnologies Inc.を設立し、代表を務める。CMS concreteCMSエバンジェリスト。テックブログ以外も「磨耗しない人生」や「海外ノマド」のライフスタイルについて発信。好きなものは肉とハイボール。

FAQPage構造化データはホントにクリック率上がるのか?

現時点での結論です。

クリック率は少しだけ上がりました。

実際のクリック率の推移です。

優良記事改善余地のある記事
8.34% → 8.81% (0.47%改善)2.80% → 3.13% (0.33%改善)

正直、期待以上の結果は得られませんでした。

そもそもがB to Bで効果を発するみたいなので、効果が得られなかったのかもしれません。

さらに

かみーゆ
かみーゆ

質問と解答の文章設計も力を入れないとクリックに至らないと反省しました汗

うまくハマった記事に関しては、プラス3.9%以上もクリック率が伸び ました。クリック率が下がったとしても、その差はどれも0.2%前後 です。全体的には悪くない結果となりました。

FAQPage構造化データが直帰率に与える嬉しい影響

私が検証前に打ち立てた仮説はFAQPage構造化データを設置後「クリック率が上がる分、直帰率が上がる(悪くなる)」です。

普段クリックしないユーザーが流入し、単純に直帰率が上がると思ったからです。しかし予想外の結果になりました。

直帰率が予想外に改善した。
優良記事改善余地のある記事
16.74% → 14.60%(2.14%改善)16.70% → 11.24%(5.46%改善)

※GA4のデータを参照。

改善余地のある記事に関しては平均5%以上改善しました。中でもクリック率が上がった記事は 最大で約11%直帰率が改善 した記事もあります。

FAQPage構造化データを設置することによって、検索時に記事の詳細情報が増えるため、流入時にミスマッチを防げるからだと思います。

今回の検証実験で気づいたこと

今回の検証で気づいたことをまとめます。

かみーゆ
かみーゆ

何でもかんでも構造化データを設置すりゃいいってもんじゃないんです

表示回数が少ない記事はそもそもFAQPage構造化データ自体が表示されない

今回20記事くらい選定したのですが、そもそも表示回数やクリック率が少ない記事は表示すらされていませんでした。

そんな記事はリライトするか、思い切ってnoindexするべきですね汗。

もともとクリック率の高い良質の記事には設置しないほうがいい

FAQPage構造化データを設置したせいで直帰率、クリック率ともに下がってしまった記事があります。

悪くなった記事に共通点は もともと1、2を争う良質の記事 だったということです。

仮説ですが、記事に流入する前にFAQPage構造化データを見てユーザーに必要な情報が入ってしまったので、記事に流入しなくなってしまったのかもしれません。

FAQの質問と回答は「クリック率が惜しい検索キーワード」に対して作って設置するのが○

今回、質問と解答の文章はキーワードに沿って作りましたが、キーワード選定に失敗しました。

とにかくFAQPage構造化データを表示させたかったので、クリック率が高いキーワードに沿って作ってしまった のが原因です。

検証データから分かったことがあります。FAQPage構造化データで狙えるのは、検索一覧には表示されているのにクリックを逃している記事のクリック率の改善 です。

なので質問と解答が、クリック率の惜しいキーワードじゃないと改善が見込めない ということです。

クリックされてない記事を掘り起こすには、キーワード単位で 20位以上 なのに クリック率が低いもの を狙うと効果が出やすいようです。

たった数%のクリック率UP だけど全体で日平均30PV増えた

今回、月にして1000近くPVが増えました。

全体的にはクリック率の改善自体は1%切りますが、大きくクリック率が伸びた記事もあったおかげでしょうね。

かみーゆ
かみーゆ

チリは積もるもんです!!!

FAQPage構造化データを設置するメリット・デメリット

今回FAQPage構造化データを設置し感じたメリットデメリットをまとめるとこんな感じです。

メリット

  • 適した記事に設置したらちゃんとクリック率が上がる
  • 検索したい内容と記事とのミスマッチを防ぎ、直帰率が減る
  • 全体のPVが伸びる

デメリット

  • 質問と解答の文章設計の手間がかかる
  • 適切に設置できなければ返ってクリック率が下がる
  • 質問と解答のリライト等メンテナンスが大変

記事以外のメンテコストもかかるので運用は大変だと思いました。

反面適切に設置したときのクリック率の伸び、直帰が下がるのはかなり嬉しい効果です。

まとめ・FAQPage構造化データは設置する価値あり

FAQPage構造化データの設置は、個人ブロガーなどはしんどいかもですが、マンパワーの使える企業ならやる価値はありそうです。

今回は巷(ちまた)の評判があまりにも旨すぎる話だったので、「本当にそんなにうまくいくのか?」と疑って自ら検証してみました。

今月はこの検証結果を元に新たな検証をしようと思います。

また、続きを報告しますね!!

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